オジイクBlog

無職40代2児の父が今まで適当にしてきた家族とのコミュニケーションや人間関係と向き合いながら再就職までの道のりを歩むブログ

自己責任の果て

昔の話。学生アルバイトでミスをした翌日、自分のデスクに「自己責任でお願いします」と強い筆圧で書き殴ったメモを置かれたことがある。あまりに突然のことで、腹が立つというよりは、ただただ突き放されたような感覚でショックだった。これが私と「自己責任」の出会いで、それ以来この言葉がどうも苦手だ。個人主義の強要というか圧力というか。思っていても心の中に閉まっておけばいいのに、と思う。でも思い返してみれば、みんなこぞってそんなことを言いたがった時代かもしれない、いつぞやの「想定内」のように。調べてみるとやはり「自己責任」は2004年の流行語大賞にノミネートされていた。今からちょうど20年前。職に就くも就かぬも自己責任、雇用率が地べたを這っていた時代。黒色の群衆を掻き分け自分の価値を社会の天秤に掛けたあの頃。思い出すと灰色の気分になる。

あれから20年。社会の価値観は変わり、自分ファーストで屈強な「主張力」よりも他人を気遣える柔軟な「共感力」が求められている。前職の時間を顧みる。他人のことを理解しようとしていたか、独断の正しさを振り回していなかったか、勝つことに執着していなかったか。他人を気遣うには、実は少しの勇気がいる。半分勝って半分負ける、こう思える余裕と勇気がこれからの自分に必要なのだと思う。すべては自己責任、改め、自己表現。

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